懲りもせず。

2002年7月15日
タカヤスがメールを送ってきた。

「直接逢って1つだけ話したいことがあります。
 婚約者や彼氏がいるか、しつこいと思うようなら撤回して下さい。
 返事が来ないときは諦めます。
 今年いっぱい待ってます。」

ざっとこんな感じ。

私達には、はっきりとした始まりは無かった。
あれは恋愛ではなかったと思う。
…あれは熱病。
一度味わったら止められない麻薬の様なもの。

逢いたくて、いつも一緒にいたくて仕方がなかった。
日に日にのめり込んでいく自分が怖かった。
他の女性の存在に気が狂いそうだった。

いや、狂っていたのだと思う。

「愛しているのはあなたの方。
 一緒に生きていきたいのはあなたの方。
 でも、S子と離れられない。」
タカヤスは何度もそう繰り返した。

何が悪いのかわからなかった。
愛しているのに何故そばにいてはいけないのか、
他の女性を選ぶのか理解できなかった。

思い出すのは、いつも弁解がましい事を言っているタカヤスの顔。
S子がいると便利だから、とか、守ってやる人間が必要だ、とか。
冷静になった今でも、意味が分からない。

ただ一つ、これだけはわかった。

タカヤスが一番大切だったのは自分自身。
他の誰でもなく。


メールに返事はしません。
今でもあなたがS子に会ってるって、聞いたばかりだもの。
親友の口から。

私も、自分がかわいいよ。
もう、狂ったりしない。
あんなことなんかで。


もともと始まりがなかった恋だもの。
終わりだって存在しない。

恋じゃなかったもの。




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